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株式会社大丸松坂屋百貨店 様

導入製品Victory-ONE

大丸松坂屋百貨店が入金消込システム基盤の更改に向けVictory-ONEを採用!

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右から
株式会社JFRサービス 事務事業部 財務統括部 資金事務担当 マネジャー 杉原 志郎 氏
株式会社JFRサービス 事務事業部 財務統括部 資金事務担当 スタッフ 田中 亜紀 氏
株式会社JFR情報センター システム開発運営部 スタッフ 濱田 倫生 氏

 株式会社大丸松坂屋百貨店(以下、大丸松坂屋百貨店)は、外商戦略のモダナイゼーションに向け、老朽化した入金消込システム基盤を10数年ぶりに更改し、そのエンジンに入金消込に特化したR&ACの「Victory-ONE」を採用した。
 レスポンスの改善や安定性・信頼性の向上、入金消込の突合率(入金消化率)アップのほか、機械学習や振込手数料の自動計算、複数回の一括消込処理などを機能させることで、大きな柱の一つである外商部門の業務効率化につながっているという。今後は直営傘下に加わる店舗にも適用範囲を拡大していく考えだ。

企業の取組

10数年来に外商向け情報システム環境を更改
入金消込システムを刷新しVictory-ONEを採用

 百貨店の「外商」が再び注目されている。日本百貨店協会の発表によると、ここ数年の全国百貨店売上高は既存店ベースで2017年に3年ぶりの前年実績超えを見せたものの、2018年、2019年と2年連続で前年比マイナスとなっている。そんな中、法人取引先や高額所得者などの富裕層を対象にした外商が元気だ。時計・宝飾・美術品、特選衣料雑貨などの高額商品は中間価格帯商品の落ち込みとは対照的に数%の増収を見せているという。その外商事業に最も注力し、新規客開拓を加速する企業のひとつが、大丸松坂屋百貨店だ。

 「大丸は創業1717年、松坂屋は創業1611年と歴史が古く、100年あまり前に呉服店から百貨店へと変貌を遂げた後、時代のニーズを捉えながらビジネスモデルを常に進化させ続け、国内の百貨店文化を醸成してきました。近年は人口減少やグローバル化、ライフスタイルや価値観が変化していく中で、大丸松坂屋百貨店は歴史的転換にチャレンジしており、外商戦略もそのひとつです。現在は、20万件以上の外商向け口座を持ち、600人規模の外商員が対応する体制を整えています」と語るのは、大丸松坂屋百貨店 本社 業務本部財務部 スタッフ 大谷 皓雄氏だ。

 大丸松坂屋百貨店では近年外商サービスにもICTを活用。ゴールドカードをお持ちのお客様向け限定のプレミアムサイト「コネスリーニュ」を開設するとともに、同サイトのカスタマーデスクにチャット機能を付加するなど、現代版御用聞きのようなプレミア感を感じさせるCX(顧客体験価値)も演出する。
 大丸松坂屋百貨店では、外商戦略のモダナイゼーションに合わせて、実に10数年ぶりに外商向け入金消込システムの更改をおこなった。そこに今回Victory-ONEが採用され、入金消込に特化したパッケージの採用例として業界からも大きな注目を集めた。

導入の背景

入金消込業務はJFRサービスが集中受託し
大丸松坂屋各店舗の外商員は営業に専念

 大丸松坂屋百貨店の外商における代金回収業務は、主に「外商売掛金管理システム」、「会計システム」、「入金消込システム」の3つのシステムの連携で運用されている。具体的には、法人・個人の外商部が売上を立てると、外商売掛金管理システムから振込を希望されるお客さまに請求書を発行し、請求書に従って期日までにお客様が指定銀行に振込されたら、その入金データを入金消込システムに反映させる。入金消込システムは外商売掛金管理システムからの請求データとともに照合し、金額が合っていれば外商売掛金管理システムに入金結果を返すと同時に、仕訳を会計システムにも渡す、という流れだ。

 外商というと"ツケ払い"を想像する方も多いだろうが、現在の個人向け外商のお客様はクレジットカード払いや口座引き落としが大半を占める。だが、法人向け外商のお客様は企業が多く、ツケ払いから移行した振込での入金がいまだに多いという。「そのため、大丸松坂屋百貨店各店舗の外商員には営業に特化していただき、代金の回収管理業務における入金消込処理は一極集中しておこなうようアウトソーシー(受託企業)として当社が入り、大丸松坂屋百貨店の一連のシステムを使って効率よく処理を行っています」と話すのは、株式会社JFRサービス(以下、JFRサービス) 事務事業部 財務統括部 資金事務担当 マネジャー 杉原 志郎氏だ。

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株式会社JFRサービス 事務事業部 財務統括部 資金事務担当 マネジャー 杉原 志郎 氏

 大企業の場合、1社で複数口座を持っていることが多いため、入金消込処理をする際は、どの請求のどの明細分かを的確に判断して入金消込処理をしなければならない。また、請求書の記載通りに入金されれば問題はないが、一部の金額だけ入金されるケースや、会社の中で個人の買い物をした場合の支払を締めまで待たずに入金されるケースなどがあるので、それらを慎重に確認しながら入金消込処理をしていくことも求められる。
 「JFRサービス側で大半は確認できるのですが、お客様が1つの口座で多数購入されていて、どれとどれをお振込頂いているのかが不明確な場合、外商の担当者に問い合わせ票を送り、回答をもらっています」と杉原氏は説明する。

製品の選定

入金消込業務の効率化と消込率向上を目的に
入金消込システム更新プロジェクトが開始

 以前の旧入金消し込みシステムは、2002年に構築されたシステムで、当時の大丸のために構築されたものだった。その後、2010年に大丸と松坂屋が合併することとなり、システムの統合も行われたが、さまざまなことに対応できるよう幾度もカスタマイズを繰り返すことでシステムがレガシー化。さらに、インフラを含めて経年劣化も進み、レスポンスも次第に悪化していった。インフラのサーバーを入れ替えるなど、一時的にはレスポンスを改善していたものの、根本的な解決には至らなかったという。
 「また、旧入金消込システムを構築したシステムインテグレータが保守を離脱してしまうなど、ブラックボックス化が進み、基本的な性能は満たしてはいたものの、現場からは"機能追加が出来ない"、"使い続けるのが不安"といった声が上がり始めたのです」と杉原氏は振り返る。

 そこで、大丸松坂屋百貨店と、持株会社であるJ.フロント リテイリング株式会社(以下、J.フロント リテイリング)、JFRサービス、そしてグループ各社のシステム開発・運用をおこなう株式会社JFR情報センター(以下、JFR情報センター)は、現行業務に合せて入金消込業務を効率化させ、プラスアルファで消込率もアップさせることを目的として、2016年末に入金消込システムへの更新プロジェクトを開始した。

 入金消込システムの選定にあたっては、まず8社の会計システム製品を調査対象として比較検討し、有望な3製品に絞ってPoC(実機検証)を実施。その結果、2017年9月にVictory-ONEの採用を決定した。
 その判断理由について、JFR情報センター システム開発運営部 スタッフ 濱田 倫生氏は、「他社の入金消込パッケージに比べ、Victory-ONEは基本機能が充実しており、改修を必要とする範囲が少ない上に、最もリーズナブルにカスタマイズが可能なためイニシャルコストを抑えることができると考えました。また、既存の周辺システムとの連携性など、高い柔軟性を持っていたことも採用決定の後押しとなりました」と述べる。

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JFR情報センター システム開発運営部 スタッフ 濱田 倫生 氏

導入の経緯

機能豊富でも入金消込機能不足の他製品に対し
入金消込に特化し機能改善に熱心なVictory-ONE

 選定過程においては、入金消込業務をおこなう現場担当者の意見も重視した。JFRサービス 事務事業部 財務統括部 資金事務担当 スタッフ 田中 亜紀氏は、スタッフ7名を抱える責任者として、R&ACとVictory-ONEを次のように評価していたという。「実は2015年頃から入金消込システムの候補としてVictory-ONEに注目し、実務担当としてはどのような機能が必要かをR&ACに伝えていたのです。その時は更改が見送られたのですが、2017年に再び検討したところ、必要な機能や改善案の多くがVictory-ONEの最新バージョンに標準機能として盛り込まれていることが分かり大変驚きました。入金消込分野のソリューションに専門特化しているベンダーだからという面もありますが、ユーザーの意見にきちんと耳を傾け、顧客要求に対するキャッチアップが早い会社だという印象を持ちました。R&ACならば当社の業務に最適な形に調整してくれるのではないかと期待したのです」

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JFRサービス 事務事業部 財務統括部 資金事務担当 スタッフ 田中 亜紀 氏

 比較した他社の会計パッケージはさまざまな機能が盛り込まれ、機能過多で不要なものが多い反面、入金消込だけに注目すると機能が不足しており、カスタマイズに多大なコストがかかりそうだと田中氏は懸念していたという。「Victory-ONEは入金消込に特化した作りになっており、不足の機能をカスタマイズで補っても、コストは格段に削減できると思いました」(田中氏)

 2017年10月から入金消込システム基盤更改プロジェクトが開始。同時にR&ACも参加してカスタマイズもおこなわれた。その中で、最もチャレンジングだったのが、レガシー化していた旧入金消込システムと、外商売掛金管理システム、会計システムとの連携の部分だった。濱田氏は「旧入金消込システムとのデータ連携を完璧に理解している人がいない状態で更改するため、どのように会計システムと連携し、どのような形で入金処理後に外商売掛金管理システムにデータが返されているのかなど、試行錯誤しながら解明するしかありませんでした」と当時を振り返る。インターフェースの仕様に詳しい人がいないため、要件定義がなかなか進まず、現場の担当者からヒヤリングしたり、実際に現在出力されている結果を見ながら推測したりして、手探りのようにインターフェースの要件を決めていったという。「そんな中、貢献してくれのたのがR&ACのSEでした。R&ACは入金消込分野のソリューションに専門特化しているため、SEもこの実務への造詣が深く、入金消込システム基盤は本来こうあるべきという要件定義に向けたアドバイスも的確でしたね。不安ばかりの中、一緒にインターフェースの要件を決めていくことができたので大変勇気づけられました」(濱田氏)
 濱田氏と二人三脚でプロジェクトを進めてきた杉原氏もその点を同意する。「請求の締めの考え方、請求書の印字の仕方など、独特で複雑な業界事情を理解した上で、R&ACはVictory-ONEを見事に百貨店仕様に仕上げてくれました。スキルのあるパートナーがいてくれて良かったと思います」(杉原氏)

導入の効果

レスポンス改善や安定性・信頼性向上以外に
現場責任者が感じたVictory-ONE導入5つの効果

 2018年9月に新入金消込システム基盤の更改は完遂し、本番運用が開始された。
「以前よりも運用が楽になったという声が多く聞かれます。事実、レスポンスは大幅に改善され、安定性・信頼性も高まりました。また、旧入金消込システムでの突合率(入金消化率)は全体平均で56%程度でしたが、Victory-ONEでの現在の突合率は70%を超える店舗も出始めており、15~20ポイントほど改善しています。今後は学習機能の効果も期待され、さらに向上していくと考えています」と杉原氏は期待する。

 また、現場を取り仕切る田中氏によると、Victory-ONEの優れている点は主に5つあるという。

 1つ目は機械学習機能。Victory-ONEの機械学習機能によって消込候補を推定してくれるので、そこから外商売掛金管理システムなどを使って確認することができ、作業効率が向上したことは大きいという。

 2つ目は振込手数料自動計算機能。旧入金消込システムでは、一部入金であろうが金額が間違っていようが、口座が合致するとそのまま入金消込処理されてしまうため、手数料が漏れていた場合も見逃してしまうことがあった。Victory-ONEでは口座番号と問い合わせ番号との2本立てで処理するようにし、個人情報保護の観点で口座番号は使えなくても、それに代わる問い合わせ番号があれば請求書を照会できるような仕組みにしたため、手数料の漏れがなく、正確に処理できるようになったという。

 3つ目は一括消込機能。旧システムでは、一括消込処理は入金データを取り込んだ直後しかできなかったが、今は任意で何度でも一括消し込みができるので、入金された時に請求書が上がっていない場合でも、後日請求書が上がってから一括消し込みを行うことができるようになった。それにより全体の処理スピードは早くなっているという。

 4つ目は明細データ消込シミュレーション機能。非常に多明細の請求リストを消込している店舗があり、その担当者はこの機能を活用して、実際の入金金額から消込対象候補を推定したところ、照合するための時間と労力が大幅に削減されたという。

 5つ目は会計組織またぎ機能。以前はログインできるのは1つの対象店舗だけだったが、複数の店舗・部門をまたいで入金消込をしなければならないケースもあるため、忙しい時にログインをし直したりするのがストレスになっていたという。しかし今は1度ログインすればどの異なる組織の入金消込も可能になり、例えば入金は心斎橋店の口座にあったが、会計店は京都店というような異なる部門での入金消込のマッチングもできるようになった。

 さらに田中氏は、「こうしたVictory-ONEの機能部分の優位性もさることながら、実はR&ACのサポート担当者やSEなどが皆、入金消込や債権管理の分野に精通し、深い知見を持っているため、高度な実務的対応が可能な点も、他社が真似できない強みだと思います」と話す。ベンダーとして当該分野に特化しているだけに、機能強化にも余念がなく、結果的にかゆいところに手が届くシステムになっているというのだ。「これからもっとVictory-ONEと仲良く親密になり、職場の同僚のように付き合っていくことで、多くの成果に結びつけばいいなと考えています」(田中氏)

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今後の展望

外商部門のサービス強化に向けたVictory-ONEの導入は
グループ全体の連携強化など大きな成果につながる

 今後、大丸松坂屋百貨店では、3月に下関大丸が直営傘下に加わるため、下関大丸で行っている手作業による入金消込処理を、大丸松坂屋百貨店のVictory-ONE上で処理できるようにすることも視野に入れているという。「直営のレベルの処理が可能になり業務は大幅に改善するでしょう。下関大丸の業務担当者も大きな期待を持っています」と杉原氏は述べる。

 今回の入金消込システム基盤更改プロジェクトを振り返り、大丸松坂屋百貨店の大谷氏は、「収益の大きな柱の一つである外商部門の業務効率化に向けてVictory-ONEを新たに導入したことは、JFRサービスへ業務委託している入金消込業務の作業負荷軽減や、JFR情報センターでの基幹システム・会計システム・入金消込システムの一体的かつ効率的な保守・管理につながるものと考えており、今後さらに大きな成果を生んでいくと期待しています。」と語る。

 そして、J.フロント リテイリングの六車氏は、「今回の入金消込システムの更改プロジェクトは、一度中断を挟みながらも数年かけて完遂しました。その間、R&ACは初期段階から加わっていただき、Victory-ONEの導入と最適化を強力に支援するとともに、導入後も変わらない熱意でサポートを継続しています。さまざまな課題が持ち上がり、解決が困難なことも多かったと思いますが、当社グループに寄り添って解決していただいたことは大きな信頼につながっています。今後も質の高いサポートを継続いただけるようお願いいたします」と語る。

ClientProfile

  • 会社名

    J.フロント リテイリング株式会社

  • 住所

    東京都中央区銀座6-10-1

  • 概要

    2007年9月に大丸と松坂屋が経営統合した際に、共同持株会社として設立。2011年には「PLAZA」を運営するスタイリングライフ・ホールディングスを持分法適用会社化、2012年にはパルコを連結子会社化するなど小売業としての基盤を強化する一方で、不動産事業、クレジット金融事業、建装事業、人材サービス事業など多彩なビジネスを展開。さらに"くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。"というグループビジョンのもと、幼児保育事業に新規参入するなど小売業の枠を超えた事業拡大を図っている。

  • URL

    https://www.j-front-retailing.com/

  • 会社名

    株式会社大丸松坂屋百貨店

  • 住所

    東京都江東区木場2-18-11

  • 概要

    全国主要都市に「大丸」「松坂屋」の百貨店を展開しているほか、「GINZA SIX」「上野フロンティアタワー」「BINO」など不動産開発も手掛けている。

  • URL

    https://www.daimaru-matsuzakaya.com/

  • 会社名

    株式会社JFRサービス

  • 住所

    高槻事業所:大阪府高槻市紺屋町2-1

  • 概要

    JFRグループ各社の後方・事務処理業務の受託や購買業務全般、店舗の施設管理業務、リース業、駐車場管理業などを担い、JFRグループの営業を支える立場としてビジネスを進めている。

  • URL

    https://www.jfrservice.co.jp/

  • 会社名

    株式会社JFR情報センター

  • 住所

    大阪市天王寺区逢阪1-3-24

  • 概要

    JFRグループ各社の基幹システムを中心に、情報システム開発運営(システムインテグレーション、システムエンジニアリングサービス)と、情報システム運用管理(インフラ構築/インフラ保守・運用・監視、ヘルプデスク/セキュリティ管理)を提供。また、店舗のPOSシステムの保守も担っている。

  • URL

    https://www.jfr-ic.jp/

※特記のない限り上記情報は2019年12月末時点のものとなります。

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